Aspergillus sojae のcDNAライブラリーからキシラナーゼ遺伝子をクローニングした.その塩基配列は,成熟酵素が22アミノ酸残基のシグナル配列よりなり,32,403Daの分子質量を有することを示唆した.推測される酵素の部分配列は,グリコシルヒドラーゼファミリー10に属する Aspergillus oryzae xynF3 の部分配列(木村ら: Biosci. Biotechnol. Biochem ., 66 , 285-292, 2002)に98%と高い相同性を示した.成熟キシラナーゼ遺伝子は,大腸菌中でセルロース結合性融合タンパクとして発現した.発現した組換え酵素は高い酵素活性を有し,反応溶液中にCB IN D樹脂が存在することで,温度安定性が有意に上昇した.