北海道で栽培した馬鈴薯を用い,塊茎中の澱粉特性について調べた.本研究で分析した項目は,アミロース含量,リン含量,粒度分布,ラピッドビスコアナライザーによる粘度特性であった.使用した96馬鈴薯澱粉試料間での澱粉特性値において,大きな差異が見いだされた.澱粉のリン含量が高いものは,ピーク粘度,ブレークダウンが高く,ピーク粘度時温度が低いことが確認された.アミロース含量も粘度特性に影響を及ぼしたが,リン含量と粘度特性値との間の相関係数は,アミロース含量と粘度特性値との間の相関係数よりも高かった.