各種酸塩基指示薬に, 各種条件下で各種CD添加して, その呈色変化を観察し, CDの種類により呈色が変化する酸塩基指示薬を見出した. 市販酸塩基指示薬15種類中, CDの存在で呈色変化を示したものは7種類, メチルオレンジ, メチルイエロー, コンゴーレッド, メチルレッド, ブロモクレゾールグリーン, メタクレゾールパープル, フェノールフタレインであった. α-CDの検出にはメチルイエローが利用でき, α-CD含有の場合, 検液が透明薄黄色になった. 分岐CDの場合も同様になった. β-CDの検出にはフェノールフタレイン, pH 10.0が適当であり, これにγ-CDが含有しているか否かは, ブロモクレゾールグリーン, pH 5.0, 7.0, 10.0で判定できた. コンゴーレッド, pH 5.0ではデンプン系基質で, ある一定重合度以上の糖質の存在で呈色変化した. グルコアミラーゼ処理により直鎖糖を水解して環状糖にした後の検出により, 呈色変化すればβ-, γ-CD含有の可能性がある.