広葉樹(コナラとユーカリ),針葉樹(スギとヒノキ),一年草(バガスとイナワラ)のバイオマス2gについて,43.5%硫酸で前段処理した残渣を55%硫酸で処理(後段)する硫酸2段階抽出法より,セロオリゴ糖(720-920 mg)を調製した.さらに,このオリゴ糖を完全加水分解したのち少量の活性炭で脱色し純度の高いグルコース溶液を得た.このリグノセルロースから調製したグルコースは高濃度硫酸溶液中に存在するので,イオン交換樹脂(ダイヤイオン DSR01)を充填したカラムにかけてほとんどの酸を除去した.さらに,糖溶出画分を集めロータリーエバポレーターで濃縮するとpH 2-3の酸性を示す糖液となった.酸耐性の Issatchenkia orientalis MF 121はこの糖液に栄養源を加えて作成したYPD培地を発酵し高いエタノール生産を行った.