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  • 标题:線虫の細胞質遊離糖鎖の生成・代謝に関わる酵素群の解析
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  • 作者:芦田 久 ; 加藤 紀彦 ; 川原 彰人
  • 期刊名称:Journal of Applied Glycoscience
  • 印刷版ISSN:1344-7882
  • 电子版ISSN:1880-7291
  • 出版年度:2009
  • 卷号:56
  • 期号:2
  • 页码:137-143
  • DOI:10.5458/jag.56.137
  • 出版社:The Japanese Society of Applied Glycoscience
  • 摘要:

    エンド-β- N -アセチルグルコサミニダーゼ(ENGase)は,糖タンパク質のアスパラギン残基に結合した N -グリカンのコア部分に存在する N,N ´-ジアセチルキトビオース構造に作用し,糖鎖を遊離させるエンドグリコシダーゼである.われわれは土壌より単離した糸状菌 Mucor hiemalis より高い糖鎖転移活性を有するENGaseであるEndo-Mを見出し,種々の糖鎖化合物の酵素合成に応用してきた.Endo-M遺伝子のホモログが線虫 Caenorhabditis elegans のゲノム中に見出されたため,われわれは真核多細胞生物における本酵素の機能を明らかにする目的で線虫 eng-1 遺伝子の解析に着手した.リコンビナントENG-1を大腸菌で発現させ諸性質を調べたところ,高マンノース型糖鎖によく作用し,Endo-Mと同様に糖鎖転移活性を有することが明らかになった.またENG-1はN末端にシグナル配列を持たず,細胞質に局在することが示唆された.主に哺乳動物細胞を用いた他グループの研究から,細胞質には N -グリカン由来の遊離糖鎖(free oligosaccharide; FOS)が存在し,ENGaseはFOSの代謝に関わっていることがFOSの構造解析結果から推測されてきた.そこでこれを直接的に証明するために,野生株と eng-1 変異株の線虫のFOSをピリジルアミノ化してHPLC等で分析した.予想どおり,野生株では還元末端にGlcNAcを1残基有するFOS-GN1が主成分であったが, eng-1 変異株ではFOS-GN2が蓄積していた.FOSは主にミスフォールドした糖タンパク質が小胞体関連分解される過程で生成すると考えられている.ミスフォールド糖タンパク質は小胞体内腔から細胞質へ逆輸送され,そこでペプチド: N -グリカナーゼ(PNGase)により糖鎖が切り出される.線虫のPNGase(PNG-1)は哺乳動物や出芽酵母由来の酵素とは異なり,PNGase活性を担うトランスグルタミナーゼドメイン以外にチオレドキシンドメインを有していた.大腸菌で発現させたリコンビナントPNG-1はPNGase活性以外にタンパク質ジスルフィドレダクターゼ活性を示したことから,線虫PNG-1はユニークな多機能酵素であることが明らかになった.野生型線虫のFOSを詳細に調べたところ,主要な分子種はMan5GlcNAc1であったが,哺乳動物細胞で報告されているM5B´異性体とは異なり,M5A´異性体であった.哺乳動物においては細胞質α-マンノシダーゼがM5B´を生成すると考えられているが,線虫には細胞質α-マンノシダーゼのホモログは見出されなかった.線虫特異的なM5A´の生成に関わるマンノシダーゼを特定するためにRNAi法を用いて種々のマンノシダーゼをノックダウンした線虫のFOSを解析した結果,ゴルジ内腔のα-マンノシダーゼIや,小胞体内腔のα-マンノシダーゼ様タンパク質EDEMが,線虫特異的M5A´の生成に関与していることが示唆された.

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