D -ガラクツロン酸および D -ガラクツロン酸ナトリウムの160-220°Cまたは160-190°Cの亜臨界水中での分解動力学について検討した. D -ガラクツロン酸の分解過程は1次反応速度式で表現できた.速度定数の温度依存性はアレニウス式に従い,活性化エネルギーおよび頻度因子はそれぞれ131 kJ/molと4.81 × 1012 s-1であった.一方, D -ガラクツロン酸ナトリウムは D -ガラクツロン酸よりも分解されやすく,その過程は1次反応速度式に従わなかった.そこで,分解過程にWeibull式を適用し,速度定数と形状係数を算出した.速度定数の温度依存性はアレニウス式で表現でき,活性化エネルギーおよび頻度因子はそれぞれ147 kJ/molと1.26 × 1015 s-1であった.また, D -ガラクツロン酸および D -ガラクツロン酸ナトリウムの分解に伴う反応液の室温におけるpHについても測定した.