好熱嫌気性菌Thermoanaerobium brockii ATCC35047株由来耐熱性トレハロースホスホリラーゼをDEAE-トヨパール,ブチルトヨパール,ウルトロゲルAcA44の各種カラムクロマトクラフィーにより電気泳動的に単一にまで精製した.本酵素の分子量はゲル濾過で190,000,SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で88,000であった.加リン酸分解の至適pHは7.0-7.5,合成の至適pHは6.0-7.0であった.至適温度は分解合成とも70℃ であった.本酵素はpH6.0-9.0,60℃ 以下で安定であった.本酵素活性はCu2+,Hg2+,Mg2+,Mn2+,Pb2+,Zn2+の各金属イオンで阻害された.本酵素のトレハロース,無機リン酸,グルコース,β-グルコース1-リン酸に対する.Km値はそれぞれ0.97mM,0.57mM,2.4mM,0.75mMであった.本酵素はこれまで報告されているトレハロースホスホリラーゼの中で耐熱性が最も高かった.