クコの実からの冷水抽出物をDEAE-cellulose column chromatographyに供したところ,2種類のarabinogalactan-protein(AGP)が得られた.一つはarabinose:galactose=3:1からなり,分子量は42,000で,糖は蛋白質のserineおよびthreonineの2種のアミノ酸残基とグリコシド結合している糖蛋白質であり,もう一つはarabinose:galactose=1:1からなり,分子量は23,000で,糖は蛋白質のserine残基にグリコシド結合している糖蛋白質であることが明らかになった.さらに構造解析の結果,両者はともに分岐したtypeIIに属するarabinogalactanであるが,大きな相違点は(1→6)結合が主に分岐として存在(Cp-1-C)するか直鎖として存在(Cp-1-D)するかの違いであることが明らかとなった.