アミロペクチンの構造情報を直接取得する簡便な分析方法を確立する目的で,イソアミラーゼによるウルチトウモロコシ澱粉から切り出される短鎖アミロース鎖を調べた.アミロースとアミロペクチンを分離せずに得られる部分加水分解物を,Toyopearl HW-50Sのゲルクロマトグラフィーにより3区分(fr.1,fr.2,fr.3)に分けた.短い鎖長を含むfr.3の鎖長分布をHPAEC-PADで分析した.fr.3に含まれる短鎖アミロースはアミロペクチンのほかに分岐アミロース由来のものも含まれるが,後者由来のものはわずかであると推定した.このアミロペクチンの一般的な構造情報を直接得る分析法は,日本で栽培された代表的な米澱粉で応用性を調べた.