23種類の市販酵素剤について,キシラン分解酵素系,すなわちエンド-β-キシラナーゼ,β -キシロシダーゼ,α -アラビノフラノシダーゼおよびα-グルクロニダーゼの4種の活性を測定した.その結果,ほとんどの酵素剤にはいずれかの活性が含まれていた.また,それらの酵素剤について,アラビノグルクロノキシラン(コーンハルキシラン)に対する分解能試験を行った.その中で,Penicillium funiculosum由来のCellulase C-0901(シグマ社)には,α 一グルクロニダーゼ活性はほとんど含まれていなかったが,本酵素剤はアラビノグルクロノキシランをよく分解し,同キシランの構成糖であるアラビノースの80.5%とキシロースの60.8%を遊離した.一方,Trzchoderma viride由来のCellulase 'Onozuka' R-10(ヤクルト社)には4種の酵素活性が含まれていたが,アラビノグルクロノキシランをほとんど分解しなかった.以上の結果,市販酵素剤には活性が高く,かつ種々のキシラン分解酵素系が含まれていた.しかし,酵素活性の強さとアラビノグルクロノキシランの分解能とは顕著に異なってキシランをほとんど分解しなかった.以上の結果,市販酵素剤には活性が高く,かつ種々のキシラン分解酵素系が含まれていた.しかし,酵素活性の強さとアラビノグルクロノキシランの分解能とは顕著に異なっていた.さらに,市販酵素剤の中で,Cellulase C-0901は同キシランの酵素分解には最もふさわしい酵素剤であることが明らかとなった.