応答曲面法を用いて,とうもろこし澱粉-ポリ乳酸エクストルーダー生成物の最大膨化度および最低かさ比重,水溶解性を予測した.バレル温度の増加は,低水分含量領域(約12%)において,膨化度を著しく低下させた.バレル温度110℃,水分含量12% ,PLA含量19.4%の条件で,,最大膨化度30.2であった.かさ比重と膨化度には負の相関関係(r=-0.652)が認められたが,最小かさ比重を示す条件は,最大膨化度を示す条件と異なっていた.最小かさ比重は,バレル温度170℃,水分含量15%,PLA含量20.5%のとき,0.011(9/cm3)であった.また水溶解性,PLA含量に主に依存しており,最小水溶解性は,バレル温度110℃,水分含量12%,PLA含量22.8%のとき,24.3%であった.これら最大あるいは最小値にもっとも近い値を示す条件を,MINITAB Response Optimizerを用いて検討したところ,バレル温度110℃,水分含量12%,PLA含量21.9%の条件で,膨化度30.1,かさ比重0.020(9/cm3),水溶解性24.7%の生成物が得られることが予測された.澱粉-ポリ乳酸エクストルーダー生成物の生分解性について,PLA含量の増加は,生分解性速度を著しく低下させた.