数kgの食品廃棄物を省エネルギ, 安全な方法である凍結・解凍・脱水法によって減量処理できる凍結脱水機を家庭用遠心脱水洗濯機と冷凍機を組み合わせて試作した.凍結脱水機の冷却能力は-20℃, 遠心力は142xgであった.食品試料として25種の野菜, 果物, ゲル状食品を皮や芯をつけて大切りにした状態で500g/回以上処理した結果, 処理前の平均水分含量88.38wt%から, 処理後平均水分含量74.57wt%, 平均残さ重量比46.62wt%を得た.また, 給食130食を提供するJ女子大学授業「給食管理実習II」の調理中食品廃棄物と食べ残しを3日分回収して処理したところ, ご飯の食べ残しが多かった1回分の食べ残しを除いた平均残さ重量比は, 53%と高い脱水効果が得られた.本方法は凍結により食品廃棄物特有のにおいや腐敗の対策にもなり, 高い脱水効果が得られることから, リサイクルの前処理, 輸送, 焼却のいずれに対しても有効であることが期待される.