ウマインフルェンザワクチンを接種したウマのワクチン接種回数とHI抗体価の関係ならびに競走馬,育成馬,:繁殖馬の3株に対するHI抗体保育状況について調査した。3回ワクチン接種された3歳馬(明け年齢)は5ヵ月間はワクチン株に対して32倍のHI抗体価を保有しなかった。一方,4回ワクチン接種された4歳馬および5回接種された5歳馬は最終ワクチン接種後ほぼ1年間32倍の抗体を保有した。栗東および美浦トレーニングセンターの競走馬において,3歳馬の63-90%,4歳馬の38-100%,5歳以上のウ`?の43-100%がそれぞれ3株のワクチン株に対して32倍以上のHI抗体価を保有していた。他方,宇都宮競馬場および園田競馬場の競走馬では,3歳馬の0-22%,4歳馬の20-79%,5歳馬の36-86%,6歳馬の50-96%が3株のワクチン株に対して32倍以上のHI抗体価を保有していた。さらに,北海道日高地方の育成馬(2歳馬)の47-93%,また繁殖馬の7-43%がそれぞれ3株のワクチン株に対して32倍以上のHI抗体価を保有していた。