競走馬の体表における毛包の分布状態を検討した。すなわち1991年12月から1992年3月までの期間で得た年齢4歳から6歳のサラブレヅド種のウマを供試した。頭部,頸部,体幹および四肢における皮膚部46位から直径6mm径の皮膚パンチ・バイオプシーを実施し・体表各部位における毛包密度を算定した。その結果,平均毛包密度は1cm2当たり810個であり,その密度範囲は525から1128にあった。また繋部で高毛包密度を示し,恥骨部・上腕部および内側後膝部でそれぞれ低密度を示した。体幹の腹側部は背側部より毛包密度が疎であると推察された。四肢遠位部の毛包密度は,近位部に比べ増加していた。