(1) 単色における児童の色彩嗜好の状況は, 色彩不提示と色彩提示とを比較して概念的嗜好と色紙の場合との間には0.98, 概念的嗜好とパスの場合との間には0.97というきわめて高い相関があり, 嗜好の一致性がみられた。 (2) 単色における色紙とパスとの両方の場合の間には0.97という相関を示し, きわめて高い一致性がみられた。 (3) 色紙における調和では, 単色のとき好まれた色との組み合わせをとる形態の調和が好まれ, 黄青, 黄緑の調和が好まれた。しかしパスにおける調和では, 単色の好みと調和の好みとが相違しており, 好まれた調和は緑青と黄緑である。 (4) 色紙とパスとの両方の場合の調和には, 相違があり, 使用材料の及ぼす影響がみられた。