7人の大学心理学科3年のクラスの学生に, 自己認識に関するBrownfainの25の項目を設問化して5段階評価する質問紙を作成して与え, 第I回は自己評価, 第II回はクラスの同級生が自分をこうみていると思われる評価, 第III回はクラス全員の相互評価を, それぞれ無記名で別々に行なわせた資料を基にし, 各成員のパーソナリティを研究することを試みた。 第I回と第II回の評価のずれを社会的疎隔度, 第II回と第III回の評価のずれを社会的自覚度, 第I回と第III回の評価のずれを社会的適応度, 各自の自己評価と成員相互の評価とのずれを相互理解度の指標として, この面から各成員の性格を吟味した。 後に再度テストとの相関およびY-Gテストの結果と比較しても, この方法によつて各個人のパーソナリティおよび成員相互間関係が, かなり生動的に理解されることが証された。