青年期の終期の時期と様相を明らかにするため, 従来, 成人特性としてあげられている諸特性を, 身体的, 知的・情緒的・社会的の4領域より65項目作り, その妥当性を16才から66才までの被験者男女1316名に内省によつて報告させた結果に基づき, 成人特性の識別に有効な項目を決定し, これによつて成人特性の発達を研究した。いちおう, 各項目1点の重味にすれば, 成人得点 (A. S) は予想どおり年令とともに上昇するが, 特にある時期には躍進したり停滞したりすることもわかつた。なお項目間の発達的関連は複雑であるが, これを人格心理学的に明らかにし, 青年期終期測定の可能性を吟味したい。