この報告では, 学習プログラムを作成する場合, 作成者の主観的な判断を可能なかぎり排除して, 客観的な資料に基づいて構成していく方法を検討した。実際には, すでに学習を終わつた集団について実施した学力検査 (基礎調査) 結果に,(2),(5) 式を適用することによつて, コースアウトラインに対応する学力検査問題の系列を抽出し, これに基づいて, 学習プログラムを構成していくことになる。 また, この方法によつて構成されたプログラムは, 比較的, 学習者の学習の機構に適合していることが, 実験の結果確かめられた。したがつて, この方法は, 数学科のように, 尺度化が可能な領域では, 適用できるのではないかと考えられる。