言語強化の3つの組合せ, すなわちRW, RN, NWの効果を, 平均年齢5才10か月の幼児に, 3選択弁別学習を行なわせることにより調べた。 その結果, 学習不可者数, 習得水準に達するまでの試行数, 10ブロック間の誤反応率の変化等でRW群がRNやNW群より優れ, RN群とNW群は同程度に劣ることが示された。 また誤り要因分析の結果, 色や位置の反応交替の誤り要因, 特に位置の反応交替が強く学習を妨害していることが明らかになった。その他, 形のLost-stay-win-shiftや位置のWin-stay-lost-shiftの誤り要因の出現率も高かった。 そしてこれらの量的測度および誤り要因分析の結果は, 平均年齢7才9か月の児童と同傾向で幼児と児童の結果の違いはおおむね量的なもので質的違いはみられなかった。このことは2選択弁別学習で幼児と児童の結果が大きくくいちがっていたことと対照的である。