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文章基本信息

  • 标题:SCTによる老人の自己概念の研究
  • 作者:下仲 順子 ; 村瀬 孝雄
  • 期刊名称:教育心理学研究
  • 印刷版ISSN:0021-5015
  • 电子版ISSN:2186-3075
  • 出版年度:1975
  • 卷号:23
  • 期号:2
  • 页码:104-113
  • DOI:10.5926/jjep1953.23.2_104
  • 出版社:The Japanese Association of Educational Psychology
  • 摘要:

    SCTに投映された女性老人の自己概念を, 自己イメージおよび対人態度, 価値観等を中心に探究し, さらに発達的見地から加齢による自己概念の変化をみることを目的として, 現在生活環境を異にする居宅老人と施設老人を対象に行った。 1) 居宅老人は家庭イメージ, 家庭内の自己認知, 友人イメージ等に肯定的感情を示し, 自己像も明確に把握され未来への関心も積極的である。加齢による変化はあまり顕著にはあらわれない。 2) 施設老人では, 加齢による変化が顕著である。低年齢老人では家庭イメージ, 肉親関係を感情的レベルで否定的にみるかあるいは中立的見方をしがちである。自己像は年齢を問わず曖昧, 自己回避的であり, また生の否定, 死の肯定視が顕著である。 以上の人間関係でのイメージ, 自己概念, 価値観の違いは基本的には自我機能の強さの程度と解釈され, 加えて生活環境の外的条件の差が居宅老人にはより有利に, 施設老人では不利に影響していると考察される。 3) 加齢による発達的変化は, 対人関係の消極化, 肯定的自己像の減少などdisengagementな側面と過去家庭イメージの肯定化, 否定的健康イメージの減少などdisengagement以外の機制によると考えられる側面が示された。また, 加齢に伴ない居宅老人で生の肯定の増加が示され, 施設老人では家庭での自己認知, 健康イメージの増加があらわれ, 両群の自我機能の強さがこの過程にも反映されていた。なお加齢の過程についてわれわれの試案的仮説が提唱された。 本研究の対象者は全員女性であったが, サンプルの選定と人数からみて日本の平均的女性老人をどの程度代表しているかは明かでない。われわれの得た知見の普遍性については今後よりきめの細かい方法論に基づいて実証さるべきであると考える。また老人心性一般を解明するためにも, 男性老人の研究が必要である。われわれは, aging processでの心理機制の解明と合まって男性老人を対象として同一の方法論に基づく研究成果についても近く公表の予定である。

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