3才から5才までの幼児を被験者として, ランダム提示条件, ブロック提示条件, ランダム提示・予備訓練条件の3条件を設け, 記憶の体制化過程を分析した。その結果, ランダム提示条件では体制化の程度は年齢の関数として増加することが明らかとなった。さらに, ブロック提示法や予備訓練を行うことによって低年齢の幼児においても体制化の程度が高められることが明らかになった。このような結果をふまえて, 記憶の体制化過程を研究する際には年齢発達と実験条件との交互作用過程を分析する必要があるという考察がなされた。