本研究強目的は体制化して記憶することを訓練することが可能かどうかという問題を研究することにあった。実験1ではブロック提示法を用いて訓練を行い6才児では訓練試行においては体制化の程度を高めることができるが, テスト試行ではその効果が消失してしまうこと, 4才児ではブロック提示法による訓練は訓練試行においてもテスト試行においても効果がないことがわかった。実験2では分類作業をしながら記銘させ, 再生時に検索手がかりを与えると訓練の効果をテスト試行まである程度維持できることがわかった。しかし, その効果は再生語数には反映されなかった。実験3では分類作業をしながら記銘する訓練を2回行ったが, やはり訓練の効果は体制化の程度にはあらわれても再生語数には反映されなかった。