本研究は, 自己評価のあり方が児童の学習と内発的動機づけに及ぼす効果を, 小学校3年生を対象にして検討したものである。その結果, 結果の自己採点のみならず, 課題解決方法や学習の進捗状況を評価内容とする自己評価法が, 結果の自己採点のみの自己評価に比べて, 学習を促進し, 内発的動機づけをも高めることが明らかにされた。この事実は, 学校教育の実践的な教授一学習場面での動機づけの喚起及び自己評価能力の育成の視点からも, 課題解決方法や学習の進捗状況を評価内容とする自己評価法が有効な方法であることを示唆しているものと考えられる。