本研究は, 小学校5年生を対象にして, 4つの教授法, 即ち,(1)モニタリング自己評価-小集団討論法 (問題解決の方略, スキルの利用の意義づけを教授の中に含め, その方略の実行過程でのモニタリング, 評価やエラー修正等の自己統制訓練をし, さらに自己の解決法を他者に説明する訓練をした後, 到達度と実行過程を自己評価し, さらにその後小集団討論を行う方法),(2) モニタリング自己評価法 (小集団討論無),(3)到達度自己評価-小集団討論法,(4)到達度自己評価法 (小集団討論無) を比較し, 社会科の問題解決学習を促進する要因を検討した。その結果, MG群は各ポストテストのいずれにおいてもCG群に比べて学習遂行が優れていた。CNG群はいずれのポストテストにおいてもMNG群に比べて学習遂行が優れていた。さらに, MG群はいずれのポストテストにおいてもMNG群に比べて学習遂行が優れていた。他方, CNG群の方がCG群に比べて学習遂行が優れていた。