失語症の言語モダリティ間促進訓練の適応について検討するために,失語症51例を対象として, deblocking法に基づく促進パターンと失語症検査の3ヵ月後の成績の改善との関連をみた。言語モダリティ別成績,促進パターンおよび改善するモダリティに共通して,易から難に向かって (1) 言語理解, (2) 発話, (3) 書字の順序が認められた。促進はこれらの言語モダリティ間の難易度系列中の一部正答可能なモダリティに生じ,促進されるモダリティと改善するモダリティとはよく一致した。