バングラデシュにおいて、看護・助産教育のカリキュラム作成や看護・助産師の認可はBangladesh Nursing Council (BNC)が行うと法的に定められている。 BNCは看護・助産師教育カリキュラムの改訂を行い、2006年よりDiploma Nursing Courseとして新カリキュラムで教育を行っている。新カリキュラムでは、患者中心のケア、クリティカルシンキングのできる看護・助産人材の養成、コミュニティ中心の看護・助産のニーズに合わせて、看護・助産人材の能力強化を行うことを目標としている。しかしながら、Diploma Nursing Courseのみでは保健人材不足を補えず、民間の行う看護・助産教育もCertificate Nursing Courseとして存続している。 看護・助産教育の移行期にあるバングラデシュでは、今後看護・助産の質向上のための教育の強化とともに、保健人材の量的不足へどのように対処していくかが課題である。