本研究は, 三隅, 他 (1970) による因子分析の結果, PM評定尺度として有効と思われる24項目について詳細な検討を加えたものである. すなわち, 24項目の因子的妥当性およびP尺度, M尺度の独立性を高める項目選択を意図して再分析したものである. 被験者は, 非監督的業務にある5, 200名. そのうちランダムに400名をえらび分析対象とした. 分析は, リーダーシップ行動24項目についての直交因子による検討を行ない, その結果に基づくグループ主軸法による因子分析, P尺度, M尺度の独立性を高めるための項目選択を行なった. 結果を要約すれば次の通りある. (1) 3因子が見出された. 第I因子; 集団維持の因子, 第II因子; 目標達成の中の圧力の因子, 第III因子; 目標達成の中の計画性の因子 (2) 尺度構成にあたっては, P, M各8項目を用いることが好ましいことが示された. P尺度, M尺度の相関値はr=. 184を得た.