コミュニケーション構造が, 集団成員によるリーダーシップ機能認知におよぼす効果について検討する実験を行なった. リーダーシップ行動は, 全被験者 (集団成員) に対して客観的に同一条件として与えられるように, あらかじめテープレコーダーに録音されたものが使用された. コミュニケーション構造としては, Wheel型とComcon型の2水準が設定され, 各水準は各々20名の被験者で構成された. 実験結果は, リーダーシップの目標遂行機能 (P機能) の認知について, コミュニケーション構造要因の主効果 (P<. 10) が見いだされ, Com-con構造条件よりもWheel構造条件において, P機能認知得点が高かった. この結果から「集中的コミュニケーション構造は, 非集中的コミュニケーション構造よりも, リーダーシップの認知において, 目標遂行機能 (P機能) の強さを促進する」 という仮説説は支持されると考察された. 集団維持機能 (M機能) の認知については, 試行要因の主効果が有意 (P<. 01) であったが, コミュニケーション構造要因の効果は見いだされなかった.