イノベーションを基盤とした経済活性化のために, 地域におけるハイテク企業の集積 (テクノリージョン) 形成が大きな効果を持つ. アメリカ型のテクノリージョンはシリコンバレーに代表されるように技術駆動型経済活性化 (technology-based economic development) の風土のもと, 旺盛な起業家精神と豊富な民間起業資金を背景に「民間主導型」で形成される. 一方これらを十分に持たない他地域 (代表例としてフィンランド・オウル地域) では「官主導型」のテクノリージョン形成が見られる. 産学連携に関する日本の風土はフィンランドに近く, 特に北海道においてオウルを範とする産学官連携, «大学—公設試験研究機関—企業»を核とし地方自治体がサポートするテクノリージョン形成が試みられている.