16年間にわたる産学官連携活動から,それぞれのドメインの人々が集う自律的なネットワーク(人の輪)が産学官連携の諸活動にとって基本的な役割を担うものであることが明らかになった.このような人の輪からビジネスサイドの考え方と研究サイドの考え方を融合することができ,実効的なイノベーションフローとして「製品アイディア→研究開発→試作→市場開発→生産→販売」という機能の輪を想定することができる.産学官連携活動は地域社会に新たな人の輪と機能の輪をもたらしたと言える.