本論文では,軽量なXML文書処理系の自動生成系xpgenの設計とその実現について述べる.われわれは,XMLで定義されるマークアップ言語が文脈自由文法で定義でき,従来のプログラミング言語処理技術がその処理に応用できることに着目した.軽量かつ実用的なXML文書処理系の作成支援のために,xpgenはDTDから,字句・構文解析をおこなうlexおよびyaccのソースプログラムを生成するように設計した.意味解析のためのコードはyaccのソースプログラム内のアクションとして記述する.xpgenを試作し,既存のXMLパーサよりも静的意味検査等の処理記述が容易であることならびに,文書の解析に必要なメモリ量が少ないことを確認した.