コンポーネント指向開発においてコンポーネントの開発者が,コンポーネントが正常に動作するために満たすべき条件の一部を,コンポーネント中の内部属性に関する条件の論理的記述として表現し,コンポーネント単体での条件テストを行うことがある.しかしながら,従来の条件テスト手法では,コンポーネント本体のソースコードと条件テストスクリプトの明確な分離,および条件テストモデルの柔軟な記述を同時に実現できなかった.本稿では,細粒度コンポーネント内部の観測可能な属性を利用して,条件テスト用の環境を自動的に生成することでコンポーネント本体のソースコードと条件テストスクリプトの明確な分離を果たし,さらに条件記述を別ファイルで与えることで条件記述を容易に変更可能な手法を提案する.提案する手法を実装した条件テストスイートを構築した結果について,その有用性を示す.