アスペクト指向を利用してデバッグコードを挿入できるJava用ソフトウェア開発環境Bugdelを提案する.アスペクト指向の利用例としてデバッグコードをアスペクトとして記述する方法が有名である.しかし,AspectJのような汎用的なアスペクト指向システムにはデバッグに不向きな点もある.具体的には,特定の位置にはデバッグコードを入れることができない,アスペクトとして記述するデバッグコード内からデバッグ対象プログラムのローカル変数にアクセスできないなどの問題がある.また,デバッグを行うためにAspectJの文法を覚えなければならない.それに対しBugdelはデバッグ専用のアスペクト指向システムであり,ソースコードの行番号をpointcutで指定でき,adviceコード内からpointcut位置に存在する局所変数へのアクセスを許可する.また,GUIを利用してpointcutの指定を行える.