我々はXMLを用いた下流CASEツールの統合の研究を行っている.本論文ではデバッグ情報をC言語用CASEツールに応用する新しい試みとして,DWARF2デバッグ情報を使う手法を提案する.これまでデバッグ情報は主にデバッガのみで使用され,他のCASEツールにはあまり使われていなかった.この手法を使うと,適用範囲が広く,誤情報 (false positive) が少ない,実用性の高いCASEツールを比較的容易に実現できる.またDWARF2のXML表現DWARF2-XMLを導入することで,CASEツールの相互運用性の向上や開発コストの削減も期待できる.予備評価として,C言語用デバッガ,クロスリファレンサ,静的コールグラフ生成系をDWARF2-XMLを用いて構築し,良い結果を得た.