手書きスケッチを計算機アプリケーションへの入力として用いるスケッチインタフェースが注目を集めている.スケッチインタフェースは,従来のGUIと比較して特に種々のデザイン活動の初期段階における創造的な作業の支援に有効であると考えられている.本稿では,これまでに発表されてきた代表的な手法やアプリケーションシステムを紹介しながら,スケッチインタフェースの可能性と将来像について論じる.具体的には,基礎技術である認識アルゴリズムやインタラクション手法について紹介したあと,スケッチ入力を利用した2次元のデザインシステムや3次元グラフィクスのオーサリングシステムについて紹介する.効果的なスケッチインタフェースを実装する上での注意点などについても議論する.