インターネットサーバの手動による性能パラメータ調整は,多くの経験や時間を必要とし,管理コストの増大を招くことが知られている.ウェブサーバの主要な性能パラメータであるkeep-alive時間は,適切に設定しない場合,サーバのスループットや応答性を低下させることがある.本論文では,ウェブサーバのkeep-alive時間の自動設定機構を提案する.本機構は管理者の介入を必要とせず,手動設定で求めた値に近いkeep-alive時間に自動設定する.本機構はリクエスト待機間隔を監視しながら,データを送受信していない接続を切断し,データを頻繁に送受信している多くのクライアントからの接続を保つようにkeep-alive時間を設定する.本機構をApacheウェブサーバを対象としたライブラリとして実装し,実験を行った.その結果,異なる2つの負荷に対して,それぞれkeep-alive時間を自動的に設定し,サーバの性能を適切に維持することを確認した.