遠隔地に離れたグループ間のコミュニケーションを図るためにライブカメラ画像を用いることはよく行われている.ライブカメラ画像では,その場の状況は一目瞭然であり,インスタントメッセンジャ等のプレゼンス情報提示よりもわかりやすい.しかし,ライブカメラ画像は基本的に現在の状況だけを表示していて,過去の状況の推移や未来の予定は表示されていない.本研究では,効果線など漫画的な表示手法を用いてライブカメラ画像だけでは分かりにくい情報をライブカメラ画像上に視覚化するシステムKokaCamを設計し実装した.KokaCamでは,ライブカメラで表示されている空間をグループ内での共有スペースとして捉え,伝言などのコミュニケーションメディアとして応用している.我々は,大学内の分散した複数の研究グループ間でのコミュニケーションメディアとしてKokaCamを試験的に運用し,予備的な評価を行った.