一般に人物をスナップ撮影する場合,日常生活でみせるような自然で多様な表情を撮影することは難しい.多くの人は,カメラを向けられることにより緊張した表情になってしまう.逆に撮影に慣れている人は,「決め顔」を作ってしまい常に同じ表情になりがちである.そこで本研究では,被撮影者の視線をカメラに向かせつつも,撮影行為をあまり意識させないことで,多様でいきいきとした表情を撮影できるカメラ「EyeCatcher」を提案する.本論文では,EyeCatcherのプロトタイプを試作し,評価実験と議論を通してその有効性を検証する.