マルチプロセッサ環境で動作するソフトウェアのデバッグには,トレースログの解析が有効であるが,開発者がトレースログを直接扱うのは非効率的である.そのため,トレースログを可視化することにより解析を支援するツールが存在するが,これらは汎用性や拡張性に乏しいという問題がある.そこで我々は,これらの問題を解決したトレースログ可視化ツール(TLV)を開発した.TLVは,変換ルールによりトレースログを標準形式に変換することで汎用性を実現し,可視化ルールにより可視化表示項目の追加・変更を可能にすることで拡張性を実現している.TLVを用いて形式の異なる3種類のトレースログを可視化し,汎用性と拡張性を確認した.