臨床心理学系の雑誌に論文を投稿する場合、そこで行われる査読が一方的な査読行為になっていることが少なくない。査読システムに権力的構造があるのは疑い得ない事実であり、それは論文査読の政治学とでも形容し得るものである。本論は、そのような現状を踏まえて、査読者は自分が権威的立場におかれていることに自覚的であれと提言するものである。