容器入り飲用水170検体の無機陰イオン (F-, Cl-, Br-, 硝酸性窒素, 亜硝酸性窒素, PO43-及びSO42-) の濃度を測定した. また, 原水の種類や採水地の違いによる陰イオンの濃度分布について解析した. 温泉水使用のものではF-及びSO42-, 海水使用のものではCl-, Br-及びSO42-, 鉱泉水使用のものではSO42-濃度が高い傾向がみられた. また, 鉱水使用のものでは輸入品でF-, Cl-及びBr-濃度が国産品と比較して高い傾向がみられたことから, 使用される原水の種類により陰イオンの濃度分布に大きな差があることが認められた. 清涼飲料水の製造基準の基準値を超えるものは2検体でいずれもF-が2.4~2.5mg/Lと高い値を示した. また水道水水質基準を超えるものが11検体みられた (F-10検体, Cl-1検体).