PCR法によるサルモネラ検出キット「TaqMan™ Salmonella amplification/detectionキット (PE Applied Biosystems)」の有用性を評価するため, 東京都内小売店舗の食肉98検体をサンプルとして実験を行った. PCR法による検出はサンプルからのDNA抽出法にChelex法とGuSCN法の2種類を用いた. また, これに加えて公定法に基づく培養法 (4種) による検出も同時に試みた. 検出結果を比較したところ, 双方の検出結果はほとんど一致した. PCR法ではいずれのDNA抽出法においてもほとんど等しい検出結果を得た. 一方, 培養法では単一プロトコールにおいて検出できないサンプルが多数を占めた. 本キットによる検出法は従来の培養法に代わりうる感度を持つものと期待された.