第7版食品添加物公定書に定められた5種の食用アゾ色素中の未反応原料,反応中間体及び副成色素などの有機性不純物の分析法は,個々の色素ごとに異なったHPLC条件が採用されている.そこで,多数の検体を迅速かつ簡便に測定するために,HPLC条件を検討した.その結果,0.02 mol/L 酢酸アンモニウム溶液を10分間保持した後,アセトニトリル-水混液(7 : 3)との直線濃度勾配系を利用したHPLC条件により,5種すべてのアゾ色素中の有機性不純物を定量できることが明らかになった.本法により,平成11年度の製品検査試料のうちアゾ色素163検体中の有機性不純物の含有量を測定した結果,すべて規格限度内であった.