1996年4月から1998年6月に東京都内で市販されていたベビーフード9種133検体について残留農薬調査を行った.その結果,5種8検体から5種類の農薬が検出された.農薬が検出されたベビーフードは,農薬の検出頻度の高い生鮮の野菜類(果菜類及び葉菜類)や果実類などを原材料としたものであった.農薬を検出したベビーフードについて食品群別摂取量から農薬の摂取量を算出し,各々ADIと比較した.検出された農薬の濃度はいずれも低く,乳幼児の通常の喫食状況からみて特に問題となるものはなかった.