食品中の2,4,6-tri- tert -butylphenol (TTBP)を水蒸気蒸留で抽出しGC/MS (SIM)で測定する分析法を開発した.開発した方法は,di- tert -butylphenol (DTBP)の3種の異性体(2,4-DTBP, 2,6-DTBP及び3,5-DTBP)及び2,4-di- tert -pentylphenol (2,4-DTPP)の同時分析が可能であった.市販の食品101検体について汚染実態調査を行った結果,TTBPは肉類,レバー及び魚介類(筋肉)からそれぞれ痕跡量(tr)~0.50 ng/g,痕跡量及び tr~1.83 ng/g 検出された.2,4-DTBPは野菜・精白米,肉類,レバー,魚介類(筋肉)及び魚介類(内臓)からそれぞれ1.4~10.6 ng/g, 2.7~26.4 ng/g, tr~34.2 ng/g, tr~21.6 ng/g及び痕跡量検出された.2,6-DTBPは魚介類(筋肉)及び魚介類(内臓)からそれぞれtr~3.9 ng/g及び痕跡量検出された.3,5-DTBP及び2,4-DTPPは分析したいずれの食品からも検出されなかった.