市販の国産カレールー60検体についてボツリヌス菌及びウェルシュ菌を含めた Clostridium 属菌の検出状況を平板培養法,パウチ法並びに増菌培養法の3種類の方法を用いて調査した.その結果,カレールー60検体中37検体(62%)より Clostridium 属菌が分離された.用いた検出法による検出率はそれぞれ平板培養法が0%,パウチ法が 5%,増菌培養法が 62% であった.このように用いた検出法の比較では,増菌培養法での検出率が他の検出法での検出率と比較してはるかに高かった.また,今回の調査ではボツリヌス菌は検出されなかったが,7検体(12%)からエンテロトキシン非産生性のウェルシュ菌が分離された.