日本で安全性審査未終了の遺伝子組換えジャガイモ(NewLeaf Plus® potato; NL-P)について,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いた検知法を検討した.陽性対照プライマー対は,Potato sucrose synthase遺伝子を認識するものを用いた.ジャガイモ葉巻ウイルスのreplicase ( PLRV-rep )遺伝子を認識するプライマー対によりPCRを行った結果,NL-Pに特異的なバンドが検出された.更に擬陽性を避けるために,2生物種由来の連続した遺伝子領域を増幅するプライマー対を設計し,特異的にNL-Pが検知されることが明らかとなった.確立したPCR検知法をジャガイモ加工品25検体に応用したところ,スナック菓子3検体からNL-Pが検出された.