腸炎ビブリオ血清型O3 : K6株とその他の血清型を用いて酢酸,クエン酸,塩酸の存在下で 1% NaCl加リン酸緩衝液中での生残性を調べた.各々の血清型の間には,いずれの酸の存在下においても生残性に顕著な差が認められなかった.有機酸の存在下では腸炎ビブリオの死滅に対して,pH 5.6では酢酸が,pH 4.5ではクエン酸の効果が大きかった.米酢とワイン酢の腸炎ビブリオの生残性に対しては,大きな差異が認められず,pH 4.0ではいずれの醸造酢の存在下でも速やかに死滅した.