動物実験用ラック色素添加飼料及び投与ラットの糞中のラック色素分析法を開発し,含有量を測定した.飼料及び糞から0.05% 炭酸ナトリウム溶液及び0.02% SDSを含む50% エタノール溶液を用いて色素を抽出した後HPLCで分析した.本法による添加回収率は飼料が85.6~93.4% であり,糞では69.5% であった.ラック色素を1.25及び5.00% に調製した飼料中のラック色素含有量はそれぞれ1.1及び5.2% であり,動物への実際の投与量を確認することができた.5% 投与群ラット(12週目)の糞中ラック色素含有量は雄が127.8 mg/gで,雌が138.5 mg/gであった.添加飼料及び投与糞中のラッカイン酸類のHPLCクロマトグラムを比較したところ,両者ともラッカイン酸A, B, C及びEが検出され,それらの含有比率も近似していた.