C8やODSよりも保持力の強いC30カラムを用い,麻痺性貝毒成分のゴニオトキシン(GTX)群をHPLCとLC/MSの両方で分析できる方法を開発した.移動相に揮発性の 5 mmol/L ヘプタフルオロ酪酸と 2% アセトニトリルを含む 10 mmol/L 酢酸アンモニウムを採用した.この新しいHPLC分析法は,毒化アサリの分析でこれまで定量測定が困難であったGTX群を妨害成分の影響を受けずに分析することができた.更に,このLC条件はソニックスプレーイオン化法(SSI)を用いたLC/MS (LC/SSI-MS) によるGTX群の分析を可能にした.